自己破産

自己破産は、多重債務者などが、人生のやり直しを行う為の方法とした救済措置の制度です。自己破産の申し立ては、弁護士などに依頼せずに、個人で行うことも出来ます。債務者にとっては、弁護士などに支払う費用も高額になってしまうため、個人での申し立てが望ましいとも言えます。
 
 
●免責の不許可
自己破産はしても、債務の免責が下りない場合があります。具体的には、債務の原因がギャンブルや浪費の場合などです。

このような理由で破産してしまった場合、破産者は、免責を当てにして、同じ事を繰り返す傾向がありますが、このような場合は「詐欺」になるので、それを抑止する為にも。不許可としているようです。

しかし、一方で裁判所によっては、このような場合でも免責が下りることがあります。
その該当事例としては、
・破産者が反省をして、更正の見込みがあると判断された場合
・借入総額の10%位を返済するという条件が付いた場合
・裁判所へ予納金20万円を支払うシステムを利用した場合

ただし、このような状況による対応は裁判所によって異なっている場合が多いようです。
 
 
●費用
自己破産の申し立ては、弁護士などに依頼をする他、個人で行うことも出来ます。

・個人による申し立て
個人で申し立てをした場合の諸費用の合計は10万円以内に収まる場合が殆どだと言われています。
しかし、法的な知識の有無によって、結果が大きく変わる場合もある為、殆どの破産者が弁護士に依頼しているようです。

・弁護士による申し立て
債権者の件数や金額により、その費用がかなり差があるようですが、最も多い金額帯は30〜40万円だと言われています。

弁護士に依頼をする場合、その弁護士のスタイルなどにより結果が大きく変わってくる場合があります。
特に、一部とはいえ、金融業者を繋がりを持っているような悪徳弁護士も実在する為、金融業者だけではなく、担当の弁護士による被害も後を絶たないようです。

自己破産の場合も、多重債務者などを救済する為の措置なので、さまざまなメリットがあります。しかし、そこに至るまでの経緯を考えると、当然のように然るべきデメリットもあります。

自己破産を行うにあたり、これらのことをしっかりと理解する必要があります。
 
 
●メリット
・通常の生活を送ることが出来る
財産などの差押えはありますが、最低限の生活を行うだけの家財道具などは差押えの対象にならない為、日常生活に支障をきたすことがなく、通常の生活を送ることが出来ます。


・債務の全額が免除される
自己破産が成立すると、現在ある債務が全額免除され、成立後に得た収入や財産を自由に使用する事が出来ます。


・取り立てや返済が一時的にストップする。
自己破産の開始を債権者に通知することで、これらの事を一時的にストップさせることが出来ます。
 
 
●デメリット
・保証人への影響は免れない
債務に対して保証人が居る場合、債務の支払い義務が保証人に移行されます。
保証人が支払えるだけの資産があれば、まだ良いのですが、その資産が無い場合には、保証人も破産してしまう事にもなり兼ねません。
 
 
・仕事に支障をきたす場合がある
弁護士、税理士、宅地主任者、会社役員、保険勧誘員、警備員、損保代理店、建設業者、風俗業者など、一部の職業では、自己破産後の仕事が法的に行えない場合があります。
ただし、これは、免責が下りるまでの一時期だけなので、免責が下りた後であれば、復帰するのも可能となります。
 
 
・借り入れやローンが極端に出来なくなる
公的なものには記載されませんが、金融業界内のブラックリストには記載されてしまいます。その為、5〜7年はカードも作れずローンなども組むことが出来ません。

しかし、この事に関しては、既に支払いが難しくなっているという事実から、デメリットとは言えないと思われます。また、任意整理の後で同じ事を繰り返さない為にも、デメリットであると捉えるべきではありません。

自己破産の大まかな流れの理解は、特定調停を行うべきかどうかの判断材料にもなりますし、裁判所での手続きを効率よく行うことが可能になります。
 
 
●申し立て
裁判所に必要書類を提出する事で、自己破産の申し立てを行います。
裁判所に申し立てをする事で、返済を一時的にストップする事ができ、取立ても止まります。万が一申し立て以後に取立てがあった場合は、違法行為になる為、すぐに裁判所に報告を行う必要があります。

ただし、返済を一時ストップさせる効力などを持つ「受任通知」は、弁護士か認定司法書士しか発行することが出来ない為、個人で申し立てを行う場合には、申し立ての受理後でなければ、これらをストップされることは出来ません。

申し立ては、債権者の本社がある地域の管轄裁判所に行うのが原則ですが、複数の債権者に対して、1カ所の裁判所で申し立てを行うことも可能なので、出頭しやすい裁判所で申し立てを行うのが懸命だと思われます。

申し立ては、債権者ごとになる為、債権者の件数が多い場合は、その数だけ申し立てを行わなければいけません。
 
 
●第1回審尋
申し立てが受理されることにより、後日、裁判所からの呼び出しがあります。
出廷することで、裁判官から破産申立の内容についての審尋が行われます。
 
 
●破産宣告
審尋の結果により、裁判所より破産宣告がされ、官報などに、破産者として登録されることになります。
 
 
●同時廃止
「自己破産手続の同時廃止」と言い、破産時に財産がない場合には、破産管財人が不必要になる為、管財人の選任などの手続きが廃止されます。

破産時に財産が残っている場合は、破産管財人が選任され、その財産を債権者に公平に分配されます。
 
 
●免責の申し立て
免責とは、債務の返済義務を免除することを言います。破産宣告だけでは、免責にはならない為、免責をしてもらう手続きを、同時廃止から1ヶ月以内に申し立てによって行います。


●第2回審尋
第1回審尋は破産についてのでしたが、第2回審尋は免責についての審尋になります。


●免責決定
第2回審尋により免責の決定が下りると、正式に返済の義務が無くなります。
その後に得た収入などは自由に使うことが出来る為、通常の生活に戻ることが出来ます。

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